■ はじめに
2026年8〜9月、千葉県では連続して大規模な水害が発生しました。 印旛沼周辺では堤防が約100m決壊し、佐倉市・成田市を中心に広い範囲で冠水。 台風による豪雨では 住宅880棟以上が浸水 し、道路・駐車場・地下駐車場で多くの車が水没しました。
さらに、印旛沼周辺の中古車販売店では 70台以上の車が水没した と報じられ、 千葉県内では水没車の臨時保管ヤードが複数設置されるほど、被害は深刻です。
こうした水害の増加により、 水没車が中古市場に紛れ込むリスクが一気に高まっています。
整備士として8年間働いてきた僕の経験から断言すると── 水没車は絶対に買ってはいけない。
見た目が綺麗でも、内部は深刻なダメージを受けていることが多く、 電装系・下回り・ブレーキ・燃料系など、車の根本部分が壊れている可能性があります。
■ 千葉県で水害が増えている背景(2024〜2026)
千葉県は近年、以下の理由で水害が増えています。
- 線状降水帯の発生頻度が増加
- 台風の大型化・長時間化
- 都市部の排水能力の限界
- 海抜が低い地域が多い(市川・浦安・船橋・習志野など)
特に、
- 道路冠水
- 地下駐車場の浸水
- 車庫・月極駐車場の水没 が毎年のように発生。
■ 水没車が中古市場に流れ込む仕組み
水没車は本来「修理しても安全性が確保できない」ため、 メーカーやディーラーは 基本的に“修理不可”扱い にします。
しかし中古市場では、以下のルートで流れ込むことがあります。
- 個人売買(メルカリ・ヤフオク)
- 業者オークション
- 表面だけ綺麗にして販売
- 記録簿に水没歴が残らないケース
つまり、 水没車は“見た目が普通”の状態で市場に紛れ込む。
■ 整備士が見た“水没車の本当の危険性”(一次情報)
整備士として働いていたころ、どうしても エラーが消えない車 が入庫したことがありました。
診断機でエラーを消しても、 すぐに同じエラーが再発。
部品を点検しても異常なし。 配線を確認しても問題なし。
「部品に問題がないのにエラーが消えない」 これは整備士にとって もっとも嫌なパターン で、原因が特定できないほど危険な兆候です。
時間をかけて室内のパネルを外し、配線を確認していったところ── 室内の金属部分に錆が発生しているのを発見。
通常、室内の金属が錆びることはほぼありません。 外観は綺麗でも、内部の錆は 水没車の典型的な痕跡。
この車は、 水没車であった可能性が非常に高い と判断しました。
電装系はすでに深刻なダメージを受けており、 修理しても再発する可能性が高い状態でした。
■ 水没車の劣化はこう進む(電装系・下回り・ブレーキ・燃料系)
水没車は、以下の順番で劣化が進みます。
- 電装系の腐食(ECU・センサー・カプラー)
- 下回りの錆(千葉は塩分が多く進行が早い)
- ブレーキ系の劣化(制動力低下)
- 燃料系の水混入(エンジン不調)
- 内装のカビ(見た目では分からない)
■ 水没車を見抜くチェックポイント(一般の人でもできる方法)
● ① カーペットをめくってみる
- 下のスポンジが湿っていないか
- 金属部分に錆がないか
- 砂や泥が残っていないか
● ② トランクルーム(スペアタイヤ収納部)の鉄板を見る
- 錆
- 砂・泥
- 塗装の浮き
水没車はここに痕跡が残りやすい。
● ③ シートレールの錆
隠せない水没痕。
● ④ カプラーの白い腐食
電装系の水没痕。
● ⑤ カーペットの匂い
独特の湿った匂いが残る。
■ まとめ|水没車は“絶対に買ってはいけない”
千葉県の水害が増えている今、 水没車が中古市場に紛れ込むリスクは確実に高まっています。
整備士としての経験から断言すると、 水没車は見た目が綺麗でも内部は壊れている。
- 電装系の腐食
- 下回りの錆
- ブレーキの劣化
- 燃料系のトラブル
- カビの発生
これらは修理しても完全には戻らず、再発する可能性が高い。

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